近年は、情報技術の急速な発展から生まれたマーケティング手法が多くの分野でメジャーになりつつあります。中でもビッグデータと呼ばれる過去のデータの蓄積から顧客の需要や指向性を調査し、さらなる事業利益の増加を狙っていく手法は当たり前になってきており、とどまるところを知りません。
しかし、ビッグデータは基本的に決まった方向性のない雑多なデータの集合ですから、そのまま活用することはできません。効率良く運用するにはデータマイニングを行い、必要なデータだけを取り出し分析する必要があります。
今回はそのデータマイニングについて解説し、さらにデータマイニングを学ぶにあたって特に有益と思われる記事を4つご紹介します。
データマイニングとは
上述したように、データマイニングはビッグデータから価値ある情報を抜き出し、分析するための手法です。マイニング(Mining)は「掘り出す」という意味なので、データの山から必要な情報を掘り出すというイメージの言葉ですね。
ビッグデータから価値あるデータを抜き出し、そのパターンなどを分析するためには気が遠くなるほどの試行回数が必要になります。とても人力で行うことはできません。
しかしコンピューターを用いれば、マイニングを効率良く行うためのアルゴリズムを導入し、実行させることで必要な手間、時間を大幅に短縮することができます。
ただ、全てをコンピューター任せにすることはできず、数ある分析手法の中からどの手法を用いるのが適切なのか、などを考える必要があるため、データマイニングをフル活用するためには一定の知識、経験が必要になります。
データマイニングでできること
例えば、ある商品Aが買われた際に、それと関連する他の商品Bも良く一緒に買われていたとします。この事実が分かれば、販売場所を近づけるなど、さらに販売数を伸ばすための営業手法を取ることができますね。しかし、全ての顧客がそのパターンで買い物をするわけではありません。商品Aと商品Cを一緒に買っていく人もいるでしょうし、商品Aだけを購入する人もいるでしょう。
商品AとBが一緒に良く買われているという事実は、まさに雑多なパターンの集合体、つまりビッグデータの中に埋もれてしまっているわけです。
ここでデータマイニングを適切に用いれば、このデータの山から商品AとBの関連性だけを抜き出すことができます。他にも、実は商品Dとも一緒に良く買われていた、雨の日に一緒に売れる傾向が強かった、などの発見もあるかもしれません。
このように、あらゆる情報をもとに分析を行い、より顧客のニーズに合った広告、販売戦略を打ち出すことで、事業利益の向上を狙うのです。
データマイニングが学べる記事4選
データマイニングを解説している書籍なども多数販売されていますが、ネット上でも有益な記事はたくさん公開されています。今回はその中から特に素晴らしいと感じた記事を4つご紹介します。
仕事の合間に!3分間データマイニング入門
仕事の合間に! 3分間データマイニング入門第1回 データマイニングって、そもそもなに?
タイトルの通り、1記事を3分間で読めるをコンセプトに制作されたページです。しかしその情報量は十分で、データマイニングの概念からより具体的なことまで詳しく、分かりやすく解説しています。
3分間という短時間で集中して読み込むことでより習熟度は増すでしょう。
SPSS Modelerによるデータマイニング入門
SPSS Modeler入門 - co-graph ページ!
SPSS Modelerは多くの企業で導入されているデータマイニング用のソフトウェアです。
この記事ではSPSS Modelerの基本的な使い方や、具体的な活用方法まで詳しく説明しているので、より実戦的にデータマイニングを学ぶことができます。
データマイニング入門~Rと統計に触れてみる~
データマイニングは統計学に基づいた分析手法です。そのため、上手く活用するためには統計学に関する知識を身に付ける必要があります。
統計学と聞くと拒否反応を起こす人も多いかもしれませんが、このページでは39枚のスライドを用いて初学者にも分かりやすいよう丁寧に解説しています。
Rを学ぼう!エンジニア向けデータマイニング講座
Rとは統計解析ソフトウェアの一つで、データマイニングでは頻繁に使われるソフトになります。この記事では特にRに焦点を当てて解説しているため、Rについての知識を深めたい人にお勧めです。
まとめ
データマイニングの活用は事業の成功のためには不可欠なものになってきています。ビッグデータは宝の山とも言われるように、事業成長の鍵がそこに眠っているのです。
データマイニングを上手く活用し、ライバル業者より一歩進んだ営業戦略を行いましょう。